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担当講義

CAD演習Ⅰ -2D CAD基礎編 その2-

数値入力による図形描画

 簡単な図形を手軽に描くことも、建築デザインのための複雑な図面を描画することも、同じく建築CADソフトでできる。ここでは図面作成への第一歩として、簡単な図形を、寸法を指定して描画する方法を学ぶ。

 まず、適当に四角形を描く。

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 描いた四角形をピックツールで選択し、その状態でデータパレットを見てみる。データパレットは、各オブジェクトの位置座標(x, y)や、大きさ(dx, dy)、面積や周長などの数値を見たり、編集するためのパレットである。

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 試しに、適当に描いた四角形を、「幅15m、奥行き5mの長方形の庭」となるように編集する。データパレットのdxとdyに、それぞれ15000、5000と入力。入力単位はミリであり、建築図面はその殆どがミリメートル単位で扱うためである。

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同様に、大きさの違う7つの立方体
  ・一辺が2mの立方体が一つ
  ・一辺が1mの立方体がふたつ
  ・一辺が0.5mの立方体が四つ

を平面図として表すならば、

  ・2000×2000の正方形が一つ
  ・1000×1000の正方形がふたつ
  ・500×500の正方形が四つ

となる。それぞれ庭のときと同じ要領で作ってみよう。

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オブジェクトの属性編集

 作成した正方形や長方形の線や面の色を編集する場合、属性パレットをつかう。編集するオブジェクトを選択した状態で、属性パレットのバケツアイコンや鉛筆アイコンのプルダウンをクリックし、所望の属性に編集。

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 バケツカラーのアイコンをクリックすると色見本が表示されるので、まず面の色を選ぶ。つぎに、鉛筆カラーのアイコンをクリックすると同様な色見本が現れ、線の色を選ぶ。

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 他のオブジェクトも同様に属性の編集をおこなってみよう。

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 時には、描きたい図形だけでなく、図形編集のための補助線や説明のための注釈線などが必要な場合がある。直線ツールで直線を一本描き、属性パレットで判別しやすい色を付けておこう。

 さらに属性パレットでは、線の太さや線の種類も編集できる。例えば破線、一点破線など…

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オブジェクトの複製・配列複製

 ここで描いた青い破線を、15000×5000の庭に引く補助グリッドとしたい場合、縦横に何本も同じ線をいちから引くのではなく、複製を作ることで作業効率をあげる。メニューから「編集」>「複製」を選び、一つの複製ができる。

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 しかしながら、複製する数が多く、しかも複製したいピッチや方向が決まっている場合、「配列複製」を用いる。

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 15000×5000の庭に1000mmピッチのグリッドを引く場合、配列複製する線を庭のオブジェクトの左辺上に移動し、そこから直線状に15個、位置のずれをx軸方向1000、y軸方向0として、OKする。

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 すると、庭の左辺から右辺にかけて1000ピッチで配列複製が完了する。

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 次に、横方向のグリッドは、縦グリッドから複製を一つだけ作成し、メニューから「加工」>「回転」>「左90度」を選び、回転させる。

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 回転させた線を所望の長さまで伸ばす。カーソルを線の端点に併せ、端点をドラッグすることで線を延長。

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 横方向グリッドと同様、庭の上辺に移動させ、配列複製によってグリッドを完成させる。

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オブジェクトのグループ化

 下図のように補助グリッドがかけたが、長方形や正方形にかかっていて作業するには目障りである。これらグリッドの線を一度ひとまとめにして、じゃまにならないように、図形の一番下に移動したい。メニューから「階層」>「グループ」をえらび、ひとまとめにする。

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 さらに、図形の前後関係を修正するために、メニューから「加工」>「前後関係」>「最後へ」を選ぶ。

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 すると補助グリッドが庭の長方形、石の正方形の後ろに移動する。

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 同様に、正方形同士の前後関係もこの方法で編集する。これはよく用いるのでショートカット(コマンド+B,F)を覚えておいた方がよい。

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数値入力による「移動」「回転」「相似変換」

 描いた図形を、指定通りの位置に正確に移動させたい場合、数値でその移動距離を入力する。メニューより「加工」>「移動…」or「回転…」or「伸縮」を選び、移動距離(x,y)、回転角度(deg)、伸縮率(1=100%)にてその数値をそれぞれ入力する。

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ファイルの保存 重要

 Vectorworksのファイルを保存します。保存先は、デスクトップや特定のディレクトリ、各自が持参したCD-RWやリムーバブルディスク、あるいは共有サーバに保存する。共用のPC上のデスクトップでもよいですが、作業中のファイルを保存して放っておくと、うっかり他人に削除されていしまうおそれがあるので注意。

メニューから「ファイル」>「保存」を選ぶ。

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 開いたウインドウ上で、ファイルの名前と保存先を指定する。ここで、庭園の設計課題のファイルならば、ファイル名は英数半角にて学籍番号とすること。
 よければ最後に保存ボタンをクリックして、保存を完了させる。

レイヤの使い分け

 どんな種類のCADソフトウエアにも、「レイヤ」という階層概念がある。これは簡単に言えば、トレーシングペーパーのことで、地の図形を表示させながらも、階層毎に、オブジェクト管理・編集・縮尺などが各々独立で指定できるという利点がある。
これまでに描いたオブジェクトは、デフォルトの状態で「レイヤ1」という名前のレイヤに描かれているはずである。この状態から、レイヤ管理を簡単にしてみよう。まず、メニューの「階層」>「レイヤ…」を選択する。

 次に、「新規」ボタンを押し、新しく文字を書くレイヤを用意する。レイヤの名前は例えば「文字レイヤ」などとしておく。

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 okすると、レイヤ設定ウインドウに新しく文字レイヤが表示される。文字が図形に隠れないようにするため、文字レイヤと平面図_1のレイヤの上下関係を調整し、okで設定完了。

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 同様のことが、作業ウインドウ上部のレイヤプルダウンからも可能である。とくにレイヤの素早いアクティブ切り替えを行う際は、こちらを使うのがよい。

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文字をのせる

 どんなプレゼンテーションでも同じだが、画像や図だけではプレゼンテーションとしては情報量が不足する。適宜文字による追加説明を行うときは、文字ツールを使ってみよう。たとえばこんな感じ。

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 文字のサイズやフォントの種類、配置などを編集する場合は、「文字」メニューにて編集。

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 これで、文字レイヤと図形を描くレイヤそれぞれに描いたことになる。ここで複数のレイヤを同時に表示させたり、特定のレイヤのみ非表示にしたりする場合は、メニューの「階層」>「他のレイヤを…」以下のいづれかのサブメニューを選択する。

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 これで、文字レイヤと図形レイヤが、以下のように同時に表示される。

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 他のレイヤのものを同時に移動・加工・編集したい場合は、「表示+スナップ+編集」を選択しておく。

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 編集できるようになった。試しに平面図-1を選んで、編集メニューにてコピー、ペーストしてみよう。出来れば合格。

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