BACHELOR

学士論文・制作

お祭教育 -山車のある小学校-(2012)

長瀬 理恵

 富山県高岡市の高岡御車山祭は毎年5 月1 日に行われる曳山祭りで、天正16年(1588年)に豊臣秀吉が後陽成天皇を京都聚楽第にお迎えした際の御所車を加賀藩主前田利家公がもらいうけ、その子利長が高岡開町の際に町民に与えたのが始まり。425 年の歴史を持ち、また、国の重要有形民俗文化財および重要無形民俗文化財に指定されている伝統的な祭りである。
 御車山は全部で7 基あり、山町と呼ばれる10 町のうち、通町・御馬出町・守山町・木舟町・小馬出町・二番町は1 町で1 基ずつを一番町・三番町・源平町は3 町で1 基を保有している。古くから盛んであった銅器や漆器、金物の伝統技術をふんだんに使った華やかで美しい装飾と、大きな花傘、1 基ごとに異なるデザインの鉾や幔幕などが特徴で、高さ8.4m の山車を曳き回すようすはとても迫力のある光景である。御車山には山町の男児のみ乗ることができ、曳き回すのも山町の男性が基本的である。女性は主に前日の宵祭で山宿に待機し、訪れた人の接待をしたりする。
 毎年の観光客数は15 万人前後と盛り上がりを見せる一方で、町内では少子化の影響や若者の文化離れによって継承者不足や祭りに対する意識低下の問題が見られる。これからも地元の祭りを地元住民で支えていくために、次世代の祭りの担い手である子どもを中心とした祭り教育を提案する。

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