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研究室のプロジェクト

地域防災計画の検討を目的とした広域避難シミュレーション(2013-)

栗田 陽介

 東日本大震災を機に、国の防災基本計画の見直しが進められている。それに伴い地方自治体の地域防災計画の見直しも進められているが、実効的な地域防災計画の策定では、広域避難計画の策定に関して十分検討されていないのが実情である。一方、地方自治体では近年、GISをベースにした統合型GIS を取り入れる自治体が増えてきている。統合型GISは複数の部局が利用するデータ(道路、街区、建物、河川など)を各部局が共有できる形で整備し、利用していく横断的なシステムであり、データの重複防止、情報交換の迅速化、行政の効率化と住民サービスの向上、費用対効果を図ることができるシステムである。しかし、統合型GISを導入した自治体の中には特定の部局のみがこのシステムを利用し、他部局との連携した使用が満足に行われていないのも実情としてある。

 本研究はS県O市中心市街地を対象として最新の地域防災計画や統合型GISデータを活用し、歩行者シミュレーションプラットフォームを用いた広域避難シミュレーションを行うことで発災直後の避難計画を中心とした地域防災計画の問題点を再考し、さらに避難所の収容力・避難所へ至るまでの道路状況等をシミュレーションに反映させ、住民が避難所・避難場所へ避難する際の時間・距離等の比較・分析によって、最適な避難計画の検討を行うことを目的とする。

本研究は滋賀県立大学高柳英明研究室とエーアンドエー株式会社との共同で行っている。

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